今を生きる コロンバスにて 北川克己

年齢による差別

前にY先生のブログのコメントにも書きましたが、こちらのCV=履歴書には、少なくとも研究者のPIのポジション用には、性別も年齢も人種/国籍ものせる必要はありません。当然、写真もなしです。とはいえ、性別、人種や国籍は名前をみればわかることもありますし(私の場合は性別はローマ字ではわからないでしょうね)、年齢も学歴をみればだいたいわかります。まあ、しかし、インタビューするまではいろんなことがわからないので、書類選考でこのような情報による差別をうけることは防げるわけです。

年齢による差別は日本との違いがはっきりあります。たとえば、まず年齢による定年はありません。また、こちらにもyoung investigatorのためのグラントというのがありますが、それは年齢ではなく、学位習得後の年数か、あるいはPIになってからの年数で区切ります。あくまでもPIとしてyoungという意味です。外科医のprofessorだった人が引退後、こんどはgraduate studentとしてyeastのcell cycle checkpoint(=基礎中の基礎)研究をしているという方に何回か学会でお会いしたことがあります。何歳から何をしようが自由なわけです。

日本でも定年後に実力のある方は、Y先生のように、グラントを取ってこれさえすれば、研究が続けられるようになったと聞いて、少し安心しました。H先生は、世界的に有名なprofessorだったのに、定年後つい最近までポスドクとして働いていらしたという話をきいたときには愕然としたのですが、最近はグラントをおとりになったとのことでこれもgood newsです。しかし、自民党の国会議員に定年をもうけて引退をつきつけるくらいですから、これは逆行していますが、自治化後の大学教員の定年はいかにです。

基本的には、なんでもcompetitive であることが重要であると考えます。たとえば、A大学では定年がある、しかし、B大学ではない。では、優秀な人はBに行く。それなら、A大学も変えざるを得ない、ということになるわけです。しかし、日本のように研究できるいい大学が寡占状態にあるとなかなかこれは改善されないでしょう。みんな我慢しているだから、来たくないなら来なくていいよ、他にも来たい人山ほどいるからと言われるのが落ち。売り手市場ですね。

アメリカでは、個人個人が幸せであるかどうかが大事であるという考えを強く感じます。そして、それが全体としても良くなるとうシステムなのでしょう。何か第二次大戦のときから変わっていないような気がしてきました。
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by katsumi_kitagawa | 2006-01-05 05:42

Associate Professor at Nationwide Children's Hospital, School of Medicine, Ohio State University
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