今を生きる コロンバスにて 北川克己

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PIの心Posdoc知らず

親の心子知らずと言いますが、PIの心Posdoc or students知らずとも言えるでしょう。なにも好んで口うるさいことを言っているのではありません。勿論、最小限に留めようとはしています。しかし、カンの悪い人、はっきりと言わないと解らない人には、悪いことは悪いと言ってあげないといけません。できればそんな事は言いたくないのです。しかし、言わないと困ってしまうことがあるので、仕方なく言っているのです。こちらだって、人を傷つけてしまうようなことは言いたくありませんし、いい事だけいって好かれた方がいいに決まっています。
これに限らず、一聞けば十返ってくる人と、一聞いたら本当に一しか返ってこない人(あるいは一にもならない)、これは本当にPIをやっていると人によって差があることを実感します。どちらが優秀か差は歴然ですが、これは本人の能力の差よりも、経験の差の方が大きいのかもしれません。優秀な人が有名な研究室にいて、ある程度成功を納めていると、そのPIと頻繁にコンタクトすることになり、そういう関係がestablishされることになります。しかし、そうでない人は、アメリカなら放置されて、そのまま、つまり、優秀でないあるいは結果を出していない人は、そのままにされて終わりです。いろんな成功を納めているアメリカ人PI(あるいはアメリカでPIをやっているPI)に成功の秘訣を聞いたのですが、何人かの人は、”人が3人いたら、一番優秀な人をhelpしろ。残りの2人は放っておけ。最悪なのは、一番不優秀な人をhelpすることに時間と努力をかけて、優秀な人が上手く行くことも助けられなくて全滅することだ。”
アメリカらしい考え方だと感心したものですが、これは私自身は実行するのは難しいです。どうしても人情というものが働いてしまいます。
話をもとに戻しますが、答えに対して”ガキの使い”のような答えしかできない人には何度も確認の質問をせねばなりません。この質問をすることによって、本人が気を悪くすることだけが心配なだけで、実質的にはなんの問題もないのですが、何度も同じことを繰り返すうちに学んで欲しいものです。なにがポイントが本質的にわかっていないということが一番の問題で、あとは英語の問題もあるでしょう。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-31 17:29

AACR

明後日からAACRのmeetingに行きますが、どうも旅行は苦手です。何度行っても慣れません。荷物は大きくなりがちですし、家と同じ状況を保とうとしすぎなのでしょうけど、さすがに一週間近くともなると不便なままで堪え難いので難しいです。Officeのcomputerはまるごとportable hard diskにcopyして行くのでmeeting先でも、grant application とか普段やっている仕事もやっています。Meeting に行っているときの方がいろいろと刺激も受けるし、そういう仕事もはかどることもあります。でも、帰ってから反動で疲れてしまうので、無理しないように気をつけないといけません。
今回のmeetingもbig meetingなのであまり期待していませんが、去年行かなかったので、顔みせ程度のつもりです。その後のNIHでM先生たちと会う方が楽しみです。DCは5、6年ぶりですね。テロが無いといいのですけど。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-30 12:25

エルビス・プレスリー邸、歴史的米国の文化財に

http://www.asahi.com/international/update/0328/009.html

エルビス・プレスリー邸、歴史的米国の文化財になったとAsahi comにありました。

誰かがMemphisを訪れるたびに行くので、もう何回か行きましたけど、一回で充分ですね。アメリカの成金趣味というか、国旗のようなデザインを満たした屋敷というか、桃山文化にも似たものを感じます。彼の自家用飛行機、乗っていた車などもあるので、乗り物が好きなお子さんはちょっとは楽しめるかもしれません。まさに、アメリカの文化と呼んでいいのでしょうから、文化財指定に異論はありませんが、何となく歴史的と呼ぶには新しすぎるような気がします。Memphisにとってはいいことですけど。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-29 08:02

我慢と革命

日本に真なる革命が歴史上ない理由の一つには我慢強い国民性があるのではと考えます。現状に於いて目的を遂行するためには不平不満を言わずにそして多少の無理は我慢した方が良いでしょう。この方法を用いれば既存のシステム下では最高のものが生み出せるかもしれません。システムの欠点が我慢ができなかったり、命令系統をキチンと遂行できる綿密さがなかったりすれば、うまく目的が達成できないのは当然です。しかし、この場合、不平不満が生まれることによって、より良いシステムを求めるというエネルギー生まれます。そして、その要求が重要なものであれば、必然としてより良いシステムが作りだされるはずです。国民性が生産には優秀であるが故に生まれないもの、それがシステムの改革ということでしょう。これを補っているのが、同盟国アメリカです。いい加減で我慢強くなく、常に革命を求め、他国の言うことなんかいっさい聞かない国、なんでこんな国と日本がうまくやっていけるのか不思議ですが、日本にとってはアメリカで生まれた新しいシステムを取り入れることで革命なくアップグレードを行い、その新システムでまた最良の生産性を出すことができる。アメリカがアメリカである限り、日本がアメリカのようにならない限りこの関係は続くのでしょうか。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-28 16:07

ゲノム

ゲノムっていうのはどこからきたのでしょう。英語だとgenomeはジーノムといった方が近い発音です。two-hybridはツーハイブリッドではなくトゥーハイブリッド。PH meterはペーハーメーターでなく、ピーエイッチミーターです。和製英語のせいで、記憶量が二倍になってしまっているような気がします。日本語訳と和製英語と本当の英語の発音と綴りを覚えなければならない。不合理極まりないです。いっそのことscienceは子供のころからすべて英語でやったらどうでしょうか。でも、教師が足りないでしょうね。英語の教師も足りないくらいですから。
めんどうだから、全国民かならず中学校くらいで2、3年英語圏に留学されるというのならなんとかできるのでは。勿論、政府が支援するのです。日本の学校にかけている金をまわせばなんとかなるのでは。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-27 18:36

English

日本人の自然科学研究者にとって英語は永遠のテーマです。子供のころからバイリンガルに育てば問題ないのでしょうけど、そう育った人は平均的な日本人とは言いがたい。やはり日本語の言語学的な構造が英語とあまりにも異なっていることが問題なのは明らかなのですが、これ解っていてもどうしようもありません。英語が国際科学上での共通言語である限り避けて通ることはできないのです。自動翻訳機が発達すればいいのでしょうが、そう単純に解決されるとは思えません。科学的日本語というものが発達していないという問題もあります。最先端にいけばいくほど英語ですべて行うということになっていますから、細かい意味を含めて正確に翻訳するという言語学的研究が追いつかないでしょう。英語で考えて、英語で論じて、英語で発表した方が早い、というか、そうしないとかなり遅れてしまうわけです。日本で日本語で研究をしていても、おそらくそれは英語的になっているはずです。今日本で行われている自然科学研究そのものの起源が英語から(あるいは他のヨーロビアン言語)のものですし、自分の指導教官や教授がそういうバックグラウンドで研究を行ってきていますから、自身に留学経験がなくても、自然にそうなっているはずです。
一般の日本人にしてみると一度脳みそを白紙にした方が早いんじゃないかと思うくらい、英語を習う上で苦労を感じるわけですが、言語というのはあくまで道具ですから、なんども使っているうちに慣れてくるわけで、ある程度のレベルまでは、絶対に到達できないというものではないと思います。勿論、人によって習得のスピードが違ったり、正しい発音を永遠に獲得できない(音痴が直りにくいのと同様)ということもあるでしょうが、研究者としてやっていけるレベルには時間をかければ、そしてある程度の努力を惜しまなければ、なんとかなる、すくなくとも研究ができるような脳があれば、と思います。
(我々の世代の)学生時代、高校時代の英語の成績はあんまり関係ないと思います。あれはなんというか詰め将棋みたいなもんですね。詰め将棋が強くても本将棋で強いとは限りませんが、まあしかし、強くて悪いということはないですが。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-26 18:13

グラント

やっと中くらいー私立のものとしては結構大きいかなーグラントが当たりました。得られるお金の額よりも、自分のリサーチを認めてくれた人がいたことがすごく嬉しいです。
ACSで上位にランクしたのにも関わらずfundされなかったのは、私がもうNIHのRO1という大きなグラントを持っているというのがmajorな理由だったのですが、これと同じ理由で他のグラントもどうやら落とされまくっているようなのです。今NIHのfundingが悪くなっているせいで、他のfellowshipやグラントが例年よりcompetitiveになっており、NIHのグラントをもっていない人を優先されるということになって(そうしないとその人たちは首になってしまうので)、ちょうど私のように底辺は固まったので、さあ拡張というstageの人は、さらに難しい状況(よほどよくないと2個目のグラントは取れない; 落としても死なないから)に追い込まれています。なので、出しても出しても全然だめだったのですが、やっと取れました。
現在働いている人でサポートを出さなければならない分もあるので、人数的には一人しか増えないことになりますが(全員で9人)、それでも嬉しいです。このグラントでサポートされている3年の間に、その大きいRO1グラントを狙うということになります。
この当たったグラントのいいところ、というか変わった点は、いっさい自分の名前や所属を明かさないように研究計画を書かなければいけないことです。つまり、今までの自分の実績関係なしで研究計画のみで評価を受けるというシステム。若くて実績が無くても新しいアイデアがある人に向いています。
ツキが向いてきたようです。この調子でYさんの論文、共同研究者とのグラント、それから、2個目のRO1も頑張ってやろうっと。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-25 12:14

医学、生命科学者の敵

以下のセネター(上院議員)たちがNIHのbudgetを増やす予算法案に反対した医学研究者の敵。全員Republican (共和党)です。おそらく戦争支持派でしょう。保守的なred statesからが多いです。テネシーTNはRepulicanのセネターが2人いますが、不幸中の幸いか、賛成に投票したようです。特に一人は外科医とあってBush政権のNIHの予算削減には真っ向から反対しています。ずっと大統領候補と言われてきているので、党の方針には逆らっていなかったのですが、自分のバックグラウンドから流石にこの方針には耐えられなかったのでしょう。しかし、このおっさんID説支持者です。MDなので今イチScienceがわかっていないのでしょう。まあ、わかっていればRepulicanなんぞならないでしょうから。

アメリカに住んでいても(永住権があっても)、私は投票権がないのでどうしようもないです。せいぜいイラク戦反対のDemocrats(民主党)に寄付することくらいしかできません。

The following is a list of Senators who voted against the Specter-Harkin Amendment:

Allard (R-CO)
Allen (R-VA)
Bond (R-MO)
Brownback (R-KS)
Bunning (R-KY)
Burr (R-NC)
Chambliss (R-GA)
Coburn (R-OK)
Cornyn (R-TX)
Craig (R-ID)
Crapo (R-ID)
DeMint (R-SC)
Ensign (R-NV)
Enzi (R-WY)
Graham (R-SC)
Gregg (R-NH)
Inhofe (R-OK)
Isakson (R-GA)
Kyl (R-AZ)
Martinez (R-FL)
McCain (R-AZ)
McConnell (R-KY)
Sessions (R-AL)
Shelby (R-AL)
Sununu (R-NH)
Thomas (R-WY)
Vitter (R-LA)
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-24 08:51

研究者

Y先生のアメリカ入国審査についての憂いがありましたが、確かにあの犯罪者のような扱いは、気位の高いヨーロピアン(特にフランス人、ドイツ人)には堪え難く、頭に来てアメリカにはもう来ないという人も多いのではないかと思います。来る必要がなかったら、来ないでしょうね。本当に困ったものです。早く戦争が終わって欲しいものです。私は運良く新しい制度が始まる前にグリーンカードが取れたので、出国の度に戻って来れるかどうか心配しなくても良くなりましたが、それまでは手続きに何か落ち度がないかと冷や汗ものでした。

研究者にとっては国境の壁というのは、うっとうしいもので、なぜもっと世界は一つに慣れないのかと、私は常に思っているのですが、他の国の人には国籍というのはかなり大事なもので、”パスポートなしで世界が旅行できたらすばらしいのに”という私の考えに賛同するアメリカ人、カナダ人、あるいはヨーロッパ人には未だに会ったことがありません。やはり彼らは貧しい国からの移民を恐れているのだいうことを実感させられます。せめて先進国間では無期限ピサなしの労働ができるようになれればなあと思います。こんなことを考えるのは平和ボケした日本育ちの日本人だけなのでしょうか。

WBC後、現実の自分の世界に戻って考えてみるに、アメリカのtop instituteでPIをやりtop researchを目指すのは、野球の世界では大リーグの選手のようなものです。しかし、大リーガーといえ、ピンからキリまで、イチロー、松井から野茂、田口、そして夢破れて去っていった選手たちがいるわけです。私には少なくともチャンスは与えられたわけですから、MVPは到底無理でしょうが、できれば一流と言われる大リーガーになりたいものです。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-23 22:46

イチローばっかり

イチローは確かにすばらしいし、イチローJapanと呼ばれることはありますが、他の選手ももっと注目してあげて欲しいです。優秀選手からも漏れた、上原、渡辺、大塚、福留も殊勲を挙げたと思います。本当にJapan fanとして全ての試合を見ていた人達なら、上原と福留は外せないと思いますが、どうでしょう。上原は腰痛を押してマウンドに上がっていたそうで、画面に映る顔が土気色で苦しそうなので大丈夫かよと思っていたのですが、逆にピッチングはものすごい気迫がこもっていて安心でした。松坂ばかり注目されてかわいそうです。私は巨人ファンではありません、念のため。

ESPNではFukudomeにinterviewして彼のコメントはmore poeticだと言っています。
Fukudome -- who hit the game-breaking, two-run pinch homer Saturday that helped topple Korea -- was even more poetic.

"I really play for this moment," he said. "And it was a historic moment in Japan, and a historic moment for me. And particularly because this was the very first tournament, it's very powerful."

次回もちゃんとやって欲しいですね。
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by katsumi_kitagawa | 2006-03-23 07:14

Associate Professor at Nationwide Children's Hospital, School of Medicine, Ohio State University
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