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今を生きる コロンバスにて 北川克己

おしりの問題

Y先生もやたらと日本のウォシュレットのことを自慢したがるのは、やはりこのPI病とも言うべきおしりの問題を抱えているのではないかと推測します。私も例に漏れずおしりに爆弾を抱えて暮らしているのですが、最近はだいぶ鍛わってきたのか(どうやって?)調子は良い方です。

大学院生のときに修論か何かを書いた後だったか、長い間座っていたせいで、初めてこの問題にfaceしました。確か誰かに紹介してもらって市大病院のすぐとなりになる大きな温泉までついている専門の病院にいきました。初体験ですので、もちろん私のそれはそのときにはまだvirginとでもいったらいいのでしょうか、何かを入れられたなんてことはまかりまちがってもなかったわけでして。それで、どきどきしながら、待合室で待っていた訳です。そこには、時間が午前中だったせいか、あまり人がいなかったのですが、しばらくすると呼ばれて、また奥の検査室の前の待合室に連れてかれました。そこには5−6人の女の人が手術のときにきる服のようなものを来て座っていました。私はすぐに呼ばれてさらに奥の部屋で、その手術服のようなものに着替えるようにいわれたのですが、どうやって着るのかわからないので、四苦八苦していると、看護婦さんがやってきて、なにしろすっぽんぽんになってこの服を着なさいと言われました。私は何故かわかりませんが、体が”たこ”のようにぐにゃぐにゃで何を着ても”だれっ”としてだらしなくなるのですが、この服も例外でなく、なんだかしっくりきません。チャイナドレスのように横から脚がはだけて、ぶらんとしたものが出そうになります。着替えが終わったら、その女の人たちが待っている待合室に連れ戻されました。来たときには知りませんでしたが、そのときにはこの女の人たちもすっぽんほん?とか思ってちょっとさらにどきどきしていました。若奥様たちなのでしょうか、年齢敵にはそのころ23か24歳だった私と同じくらいの方に見えたのですが、私はこの病気はおっさんだけのもんだと勝ってに思い込んでいたので(しりが厚い人=女の人はなりにくのではないかという推察)、私は若い女の人もこういう問題があるんだあーと変に感心しながら、彼女たちの様子を観察していたのですが、誰も話もせず、全員本を手にもってちらりとも横をみずに一心不乱に本を読んでいるように見えます。私は元来臆病ものですがから、これからしりを誰かにいじられるのかと思うともうどきどきして落ち着きなんてあったもんじゃございません。私には彼女たちは妙に落ち着いて、こんなことどうでもないわよ、って思っているように見え、なんだかキモが座っていて、すごいなあーってまた感心していました。

その中で私だけまず個室のようなところにつれていかれ、洗礼というか割礼と言うべきかを受けました。思っていたほどたいしたこともなく、べつに違う世界を見たとかそういうこともなく、パタリロとかを通して想像していたことは別になんにもなくて、ちょっとがっかりとか、安心したというか。それで、また、着替えの部屋に連れて行かれたのですが、私の服がありません。”何じゃいな”と思って、その着替えていたところに壁のような物があって、その向こうに看護婦さんとか人がいっぱい何かやっている気配がしていました。それで、そこに言って”私の着物はどこでっか?”聞こうと思って、一歩踏み出すと、それは禁断の世界。先ほど待合室で待っていたと思われる奥様方のお尻がずらりとならんで、中の様子を映し出すモニターが並んでいるじゃありませんか。一瞬で後退りして、その着替え場に戻ったのですが、どうしたらいいのか、困った、あせりました。着替えないし、ここで待っていてあの人たちと鉢合わせても困るし、どーしたらええーねんと思案したあげく、また外の待合室に戻りました。そこで、しばらく待った後、看護婦さんを見つけて、私の着替えは私が検査をした検査室の方に移されたのを知りました。たぶん、女の方たちが大きい方の検査室で検査するから、私がここで着替えるのは都合が悪いということで移したのでしょうが、連絡が行き渡ってなかったのでしょう。
なにしろ、禁断の世界でした。



by katsumi_kitagawa | 2006-03-10 20:38

Associate Professor at Nationwide Children's Hospital, School of Medicine, Ohio State University
by katsumi_kitagawa
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